和歌山県九度山町
弘法大師は月に九度(9回)高野山からお母様に会いに来られました。そうしたことから、この地は九度山と名付け られたという説があります。本作はそんな母と子を繋ぐ「生まれてきてくれてありがとう」という言葉を作品で表現したいと考えました。
ロ ッ キ ン グ チ ェ ア の よ う に 揺 れ る 球 体 が 鑑 賞 者 を 包 み込む。
外 か ら 聞 こ え て く る 雑 音 や 木 漏 れ 日 は 、ま る で 胎 児 に 戻 っ た か の よ う な 安 ら ぎ を 感 じ ま す 。
球 体 か ら 足 が は み 出 し 、立 ち あ が ろ う と す る 姿 は 鑑 賞 者 に 今 ま さ に 生 命 が 誕生する状況をユニークに伝えることができます。
つまりそれは、身近な人が生まれてきたことを改めて感謝するきっかけとなるのではないでしょうか。
「生まれてきてくれて、ありがとう」
普段なかなか言えないし、とっても使いづらい言葉だけど、この作品を機に互いが生命(いのち)と向き合えるきっかけとなれば幸いです。